Endless Summer

日記や本の感想など

眠れない時に考えること

台風がまた来ている。今年は4つも5つも台風が発生して、大きな地震もあった。関西や九州や四国が大きな被害を受けた。関東の都市部では台風の被害くらいしかなかったから、他の地域の状況は実を言うとよく知らない。どんな災害があったかも思い出せない。忘れるサイクルが早くなってきている気がする。どんなことでもすぐ忘れてしまう。テレビも見ないので外の情報があまり入ってこないし、忘れて困ることもない。海外の情報なんかに至ってはほぼ全く分からない。小さな世界。世界とも言えないような小さい範囲で生きているんだなと思う。

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夜、コーヒーや緑茶を飲みたくなることがある。カフェインのせいで寝付きが悪くなるから、翌日が仕事だと大抵は我慢するようにしている。不思議なもので夜に飲むとちゃんとカフェイン効果がある(目が冴える)のだけど、朝や昼間はあまり効果がない気がする。

眠れなくてベッドの中で考え事をするのはそういう時だ。目を閉じたまま色々昔のことを思い出すこともある。どれだけ待っても眠れない時や、すぐに眠りに落ちたい場合は理想の部屋について考える。

一人になったらどんな部屋に住みたいか。日当たりが良くて景色がなるべくいい部屋。間取りは一人だから最悪6畳くらいの1Kでも大丈夫。どこに住むか。使い勝手のいい居酒屋とスーパーが近くにある場所ならどこでも。地方なら理想は川か海の近く。家具はどうするか。机と椅子、ベッドだけ置いて極力モノを少なくしたい。ベッドの横に小さなテーブルも欲しい。全部木の家具で揃えたい。家電はエアコン、冷蔵庫と電子レンジくらいは必要か。あと本棚。食器や服は最低限に。

部屋には花や植物を飾りたい。綺麗な花瓶を部屋のあちこちに置いて、窓辺には背の高い植物の鉢植えを置く。休みの日は窓を開けて外の空気を入れる。車の通りが少ない所だとより良い。花瓶の水を変えて回って、机を雑巾で拭く。部屋の隅に積もった埃を取って、床を拭く。鉢植えにも水が必要かどうかひとつずつ見て回る。水のやりすぎは根腐れにつながるから、ただ水をやればいいわけではない。根腐れ。見えない所で根っこが腐って、少しずつ全体が駄目になっていくことを想像する。

部屋を手入れし終わって、清潔で小さなその部屋を見回す時に、日光が窓から差し込んでいてほしい。気持ちのいい風が吹き込んでいてほしい。風に葉が揺らいで、床の上で影が静かに、規則的に動いている。それを何も考えずに眺めていたい。

明日を憂鬱に思いながら眠りにつく部屋、朝起きる部屋、そこが理想からどれだけ離れていたとしても、いつかはそんな場所を持ちたいと思っている。