Endless Summer

日記や本の感想など

Is life like a box of chocolate?

出張中の飛行機で「フォレスト・ガンプ」を見た。以前一度見たことがあったが殆ど覚えておらず、ほぼ初見の気持ちで楽しむことが出来た。ちょっと都合のよすぎるストーリーだったけど、やはり定評のある超有名作品だけあって面白かった。ハンデを背負った主人公が自分の持った才能で道を切り開いていく様は痛快だし、元気をもらえる。人が走る姿というのは見ていて勇気づけられるものなのかもしれない。駅伝が人気なのもそういうことだろうか。

フォレストは自分の頭で考えながらというよりは、流されるままに生きていく。アメフトも軍隊も勧誘を受けて入り、持ち前の走りで成果を残していく。物事を深く考えない(考えられない)主人公と違い、幼馴染のジェニーは悩みを抱えてアメリカ中をさまよう。不幸な幼少期がジェニーの生き方に暗い影を落としている一方で、フォレストは障害をはねのけて突き進んでいく。ジェニーとフォレストは何度も離れては再会し、お互いの絆を確かめ合うのだけど、その度にすれ違ってしまう。二人の間にはどうしようもない違いがある。ジェニーがフォレストのもとを去っていく度にやるせない気持ちになる。どこにいるかも分からない彼女を想い続けながらもフォレストは次々と新しい道を見つけ、その過程で新しい人たちと出会う。軍隊で出会ったダン中尉とは後々までの縁となるわけだが、彼が自分の後悔を断ち切って、初めてフォレストに礼を言うシーンがとても良かった。

フォレストの母親は言う。"Life is like a box of chocolate. You never know what you gonna get." 「人生はチョコレートの箱みたいなもの。何が出てくるか分からない」

ことわざでいえば「塞翁が馬」みたいなことだ。スティーブ・ジョブズがスピーチで言った"Connecting the dots"も似ている。人生は一度だから、自分の行動が正しかったのかどうか確かめることは出来ない。もっといい選択があったかもしれないし、なかったかもしれない。でも人はいつだって自分の持っているもので生きていくしかないし、今の自分は今までの自分の決断の上に成り立っている。世の中、思った通りにはいかないけど、その時その時に腐らずにやっていくしかないな、と思った。